RIFF house/ランドスケープ打合せ/スタジオテラ
前回ブログでランドスケープの話が少し出ましたが、お施主様である奥様のお知り合いのスタジオテラさんをご紹介頂きました。設計中には何度かスタジオテラの石井さんや胡さんと、オンラインやメールなどでのお打合せをしてきました。小規模の建築の場合は自社でランドスープデザインをすることが多いですが、今回はご紹介頂いたスタジオテラさんの考え方や設計手法を学ぶ良い機会にもなりますので共同で進めてまいります。
上記の写真は基本設計段階に製作した模型で、ランドスケープ(外構計画)もこの段階で検討しています。建築の空間は上下空間がズレたスキップフロアの計画なので、庭のレベルも建物より下げ、内側に傾斜した芝生をベースに多様な植栽を植える計画としています。ランドスケープも立体的にデザインすることで奥行きのある空間となります。
平場には天然石を敷詰め、コンクリート製のベンチを配してリビング・縁側から延長するアウトドアリビングをデザインしています。その先には傾斜した芝生に配された色とりどりな植栽が空間を囲います。
こちらはスタジオテラの石井さんの断面スケッチ。本計画の設計趣旨を説明しご提案頂きました。南側(スケッチ左側)は余白を残した立体的な庭で、北側(スケッチ右側)の屋根からツル系の植物を植え、その下には耐陰性のある中木を植えます。空間は縦横に繋がり、床や天井はスキップフロアによるスリットがたくさんあります。視線の先には光・風・水を受けた植物がキラキラと陰影をつくり、小さくとも豊かな空間になると思います。
スタジオテラさんの検討・提案模型。植栽も日常と共に時間を掛けて成長するような場づくりを提案していた頂きました。
シンボルツリーの中高木の下には、種類の違う様々な低木や地被植物を配することで、季節の移ろいを感じつことが出来る計画です。
ルーフバルコニーにも手入れのしやすいカゴ状のプランターを配置しています。ツル系の植物が成長すると吹抜けから下垂し上下階を繋ぎます。浴室や洗面室の窓からも緑を感じることができ、また1階のダイニングキッチンからの視線の先にも耐陰性のシンボルツリーよって、コンクリートの空間を植物によって緩衝しています。
”どこにいても緑の気配を感じる” 空間です。
上記の石のような仕上材は、翔飛工業株式会社のEco Kawaraの製品で、南側アウトドアリビングの床材の採用を検討しています。瓦の骨材をセメントに練り込んだ舗装材です。瓦は使われなくなった廃瓦を粉砕して骨材として利用しており、非常に優れた保水性のあるリサイクル製品です。表情も素朴でそれほ主張もなく、それでいて何とも表情のある製品です。