RIFF house/床付け確認

本日は床付け検査です。杭工事後、基礎スラブの底盤レベル部分まで土を掘削します。これを根切りといい、建物の基礎を地盤面下に埋めるために行う土工事です。

遺跡発掘調査のような写真ですが、土のレベルが外周部分と中心部分とで違うことがわかります。外周は基礎梁が周りますので中心部分より深くなっています。上記の写真が根切り底となります。こうして土のレベルを調整して床付け(基礎スラブの接地面)レベルをレーザー機器によって確認していきます。

以前、遣り方確認のブログでBM(ベンチマーク)の事を書きましたが、GL(グランドレベル)から根切底の距離が図面と合っているか確認をします。周囲4点と中央1点、土のレベルの違う部分も同様に測定していきます。根切底レベルが水平でないと、基礎スラブの厚みが一定でなくなり、基礎梁のサイズ・スラブの厚みが変わってしまいます。

上記の写真は、地鎮祭の時に神社から頂いた鎮め物です。建物の中央(位置的にはちょうどリビングの中心)に静かに埋めました。

RIFF Houseの敷地は高低差があり、地下駐車場をもつ敷地です。掘削した残土を敷地外に搬出する為に上記のような残土処分用を仮設を設置しております。滑り台の下にトラックが待機し残土を搬出します。使用しない場合は折畳みが可能となっています。

鋼管杭の杭頭が密に千鳥配置になっているのがわかりますが、本計画の建物は2階部分が約5m程跳ね出しており、この部分の重さを支える十分な耐力が必要となります。基礎が土中にめり込まないよう、またしっかりと支持地盤に力を伝えられるように設計しています。

模型を横から見た写真です。右側の跳ね出しの部分が良くわかります。直下の小さなヴォリュームとはスリット窓により完全に縁が切れており、コンクリートの建物にもかかわらず浮遊感があるのがわかります。

RIFF house/杭工事

本日より、杭工事が開始です。本杭工事に先駆けて行う試験杭の確認を現場で行いました。

構造形式(木造・コンクリート造・鉄骨造)や建物の重量、敷地の地盤状況によって最適な杭の工法を計画しています。杭はコンクリート杭や既成鋼管杭など工法は様々ですが、今回の工事では鋼管杭を採用しています。

敷地内に鋼管杭が搬入されています。事前にボーリング調査によって地盤調査を行い、支持層(安定地盤)の深さを確認しております。

支持地盤が浅い場合は表層改良や柱状改良で施工することが多いですが、支持地盤が深い位置にある場合は支持層まで確実に杭を打込み、その杭で基礎を支えます。回転しながら杭を打込むので、低騒音・低振動で都市部などの住宅密集地も最適な工法です。残土や産業廃棄物も少なくできます。

3~4mの鋼管を溶接しながら長さを延長し、支持地盤に打込みます。

アクロバティックな光景ですね。杭がスムーズに入らないようです。もともとこの敷地は道路から北側擁壁に向かって傾斜地であり、その後宅地造成より土地を切り開き現在のような地下駐車場を持った敷地になっています。表層部分は砂や砕石で締め固めているため、杭を何度か抜き差ししつつ、角度を変えながら少しづつ打込みます。

このようにして合計30本の杭を打込み、建物の基礎を支えます。

RIFF house/遣り方確認

建物を新築工事する際、地鎮祭を経て最初に行う工程が縄張り(地縄張り)というもので、敷地内における建物の配置を示す工事です。

ビニール紐などで建物基準となる外形ライン(正確には壁や柱などの建物の基準となる中心線)を可視化させて、施工会社、設計者立会いのもと図面通りの位置になっているか双方で確認作業を行います。

杭位置確認の様子。ピンクのリボンは建築物を支えるための杭を打込む印で、土中の支持地盤層まで杭を打込みます。

建物位置・通り芯(構造躯体などの基準芯)の確認作業。境界線から数センチでもずれると後々取返しのつかないことになるので、入念にチェックします。

BM(ベンチマーク)の設定。このBMを定めてそこから一定の高さをGL(グランドレベル)とします。一般的に道路のマンホールなど動かないものをBMとすることが多いのですが、計画敷地は道路と計画建屋の部分の高低差があるので、すでに完成している駐車場の躯体部分をBM=GL±0と定めています。このGLが各部分の高さの基準となります。

RIFF house/地鎮祭

初めて敷地を訪れてから約1年半、はれて地鎮祭を迎えることができました。
敷地は宅地造成がすでに完了しており、地下階に駐車場を持つ住宅です。

多摩丘陵上に位置するこの地域は全域に起伏に富んだ地形で、平坦な土地は川沿いの地域や台地上のごく狭い地域のみで坂の多い環境です。

地鎮祭は土木工事や建築工事の起工前に行い、土地の守護神を祀り、土地の利用のご報告、工事の無事を祈る安全祈願祭です。

神主によるお祓い、祝詞を経て、施主・設計者・施工会社によって地鎮の儀を行います。写真はお施主様による鍬入れの儀の模様です。

こちらは鎮物というもので、着工後、基礎工事の前に建物の中心に埋めます。

最後に関係者による記念撮影です。お施主様をはじめ、施工を請け負ってくださった栄港建設の岡田社長、現場監督の中原さん、お手伝いに来てくれた林さん、福井さん。ありがとうございます。いよいよ着工となりますがよろしくお願いいたします。

敷地の間口は約6m、奥行き20mで、北側には中層マンション、両隣には住宅がすでに建っておりますが南側は高い建物もなく、視線が抜け空がとても広いです。

本計画はお施主様が我々と同じ建築設計の設計者です。ご主人が構造家で、奥様が設備家という、オール設計メンバーによるなんともワクワクする計画です。

上記は本計画の初期の提案模型です。近隣は3方建物に囲まれており、唯一眺望の良い南側に向けて開放性を持たせた計画です。敷地の間口も狭いこともあり、純粋な木造で計画してしまうと、内部空間に柱や壁が出てくるため開放性のある空間を確保することが困難になります。本計画は外殻をコンクリート造で作り、コンクリートの壁と壁の間に木の梁を渡して床組みを構成することで、内部空間に柱が出てこない、コンクリート造と木造のハイブリッド構造で設計がスタートしました。

コンクリートの外壁は断熱性能が高い外断熱工法を採用しています。断熱パネルは繊維強化セメント板と押出発泡スチレン断熱材を複合したコンクリート型枠兼用の断熱パネルです。型枠兼用というのは型枠材がそのまま仕上材になるので、資材の節約、工期の短縮というメリットがあります。通常のコンクリートはコンクリートを打込んだ後に型枠を外し、打設後のコンクリートの状態を確認できるのですが、この工法ではコンクリート打設後の状態を確認できない、竣工後に不具合などがあった場合、メンテナンスがしにくいなどというデメリットもあるため、本計画はコンクリートを打設後に外断熱を張る、東邦レオの湿式外断熱システム、エコサームを採用しました。

南側のアウトドアリビングの様子。塀などで囲わずに植物の成長によって緩やかに視線を遮り、色とりどりな植物に囲まれる場所作りをしています。

リビングからアウトドアリビングの眺め。左奥は階段兼デスク、さらには縁側まで繋がり、アウトドアリビングに開放されます。どこに居ても自然が感じられる空間です。内部はコンクリート打放しと木の構造の組み合わせのシンプルな仕上げで、空間構成は狭いながらもスキップフロアによってできる空間が縦横に繋がり、動作に応じて視線が変化します。どこに居ても家族の気配、光や空気の流れを感じられる空間を設計しました。

当初はコンクリートと木の混構造でしたが、様々な条件が重なり純コンクリート造に計画が変更になりました。コンセプトは初期の計画から変えていません。より要素を削ぎ落したストイックな「素」の建築になると思います。

今後、工事の進捗や設計のプロセスなど少しづつブログに綴っていこうと思います。

SUG house/relife+ (リライフプラス) vol.38 掲載

雑誌 relife+ (リライフプラス) vol.38 の【巻頭特集】「リノベ成功の鍵は収納のアイデアにあり!」に“SUG house” を掲載していただきました。
SUG house”は、マンションでよく見られる廊下と個室でつないだ一方通行で行き止まり感が感じられる3LDKプランを、ゆとりのあるスケール感に組み変え回遊性のある動線で繋ぎなおしたリノベーションです。
お施主様へのインタビュー後、どのように生活しているか日常風景を再現していただき、お施主様がモデルになって撮影してもらいました。
宜しければ、本屋さん等でお手に取ってご覧になってみてください。