RIFF house/遣り方確認

建物を新築工事する際、地鎮祭を経て最初に行う工程が縄張り(地縄張り)というもので、敷地内における建物の配置を示す工事です。

ビニール紐などで建物基準となる外形ライン(正確には壁や柱などの建物の基準となる中心線)を可視化させて、施工会社、設計者立会いのもと図面通りの位置になっているか双方で確認作業を行います。

杭位置確認の様子。ピンクのリボンは建築物を支えるための杭を打込む印で、土中の支持地盤層まで杭を打込みます。

建物位置・通り芯(構造躯体などの基準芯)の確認作業。境界線から数センチでもずれると後々取返しのつかないことになるので、入念にチェックします。

BM(ベンチマーク)の設定。このBMを定めてそこから一定の高さをGL(グランドレベル)とします。一般的に道路のマンホールなど動かないものをBMとすることが多いのですが、計画敷地は道路と計画建屋の部分の高低差があるので、すでに完成している駐車場の躯体部分をBM=GL±0と定めています。このGLが各部分の高さの基準となります。

RIFF house/地鎮祭

初めて敷地を訪れてから約1年半、はれて地鎮祭を迎えることができました。
敷地は宅地造成がすでに完了しており、地下階に駐車場を持つ住宅です。

多摩丘陵上に位置するこの地域は全域に起伏に富んだ地形で、平坦な土地は川沿いの地域や台地上のごく狭い地域のみで坂の多い環境です。

地鎮祭は土木工事や建築工事の起工前に行い、土地の守護神を祀り、土地の利用のご報告、工事の無事を祈る安全祈願祭です。

神主によるお祓い、祝詞を経て、施主・設計者・施工会社によって地鎮の儀を行います。写真はお施主様による鍬入れの儀の模様です。

こちらは鎮物というもので、着工後、基礎工事の前に建物の中心に埋めます。

最後に関係者による記念撮影です。お施主様をはじめ、施工を請け負ってくださった栄港建設の岡田社長、現場監督の中原さん、お手伝いに来てくれた林さん、福井さん。ありがとうございます。いよいよ着工となりますがよろしくお願いいたします。

敷地の間口は約6m、奥行き20mで、北側には中層マンション、両隣には住宅がすでに建っておりますが南側は高い建物もなく、視線が抜け空がとても広いです。

RIFF house/ 模型検討

RIFF houseのお施主様は、我々と同じ建築設計の設計者です。ご主人が構造設計者で、奥様が環境設備設計者という、オール建築家によるなんともワクワクする計画です。

本計画の初期の提案模型です。
近隣は3方建物に囲まれており、唯一眺望の良い南側に向けて開放性を持たせた計画です。敷地の間口も狭いこともあり、純粋な木造で計画してしまうと、内部空間に柱や壁が出てくるため開放性のある空間を確保することが困難になります。本計画は外殻をコンクリート造で作り、コンクリートの壁と壁の間に木の梁を渡して床組みを構成することで、内部空間に柱が出てこない、コンクリート造と木造のハイブリッド構造で設計がスタートしました。

コンクリートの外壁は断熱性能が高い外断熱工法を採用しています。断熱パネルは繊維強化セメント板と押出発泡スチレン断熱材を複合したコンクリート型枠兼用の断熱パネルです。型枠兼用というのは型枠材がそのまま仕上材になるので、資材の節約、工期の短縮というメリットがあります。通常のコンクリートはコンクリートを打込んだ後に型枠を外し、打設後のコンクリートの状態を確認できるのですが、この工法ではコンクリート打設後の状態を確認できない、竣工後に不具合などがあった場合、メンテナンスがしにくいなどというデメリットもあるため、本計画はコンクリートを打設後に外断熱を張る、東邦レオの湿式外断熱システム、エコサームを採用しました。

南側のアウトドアリビングの様子。塀などで囲わずに植物の成長によって緩やかに視線を遮り、色とりどりな植物に囲まれる場所作りをしています。

リビングからアウトドアリビングの眺め。左奥は階段兼デスク、さらには縁側まで繋がり、アウトドアリビングに開放されます。どこに居ても自然が感じられる空間です。内部はコンクリート打放しと木の構造の組み合わせのシンプルな仕上げで、空間構成は狭いながらもスキップフロアによってできる空間が縦横に繋がり、動作に応じて視線が変化します。どこに居ても家族の気配、光や空気の流れを感じられる空間を設計しました。

当初はコンクリートと木の混構造でしたが、様々な条件が重なり純コンクリート造に計画が変更になりました。コンセプトは初期の計画から変えていません。より要素を削ぎ落したストイックな「素」の建築になると思います。

今後、工事の進捗や設計のプロセスなど少しづつブログに綴っていこうと思います。

SUG house/relife+ (リライフプラス) vol.38 掲載

雑誌 relife+ (リライフプラス) vol.38 の【巻頭特集】「リノベ成功の鍵は収納のアイデアにあり!」に“SUG house” を掲載していただきました。
SUG house”は、マンションでよく見られる廊下と個室でつないだ一方通行で行き止まり感が感じられる3LDKプランを、ゆとりのあるスケール感に組み変え回遊性のある動線で繋ぎなおしたリノベーションです。
お施主様へのインタビュー後、どのように生活しているか日常風景を再現していただき、お施主様がモデルになって撮影してもらいました。
宜しければ、本屋さん等でお手に取ってご覧になってみてください。

YM house/軽量鉄骨下地確認、仕上げ材打合せ

本日はお施主様と軽量鉄骨下地材の確認と、仕上げ材の再確認をしました。

軽量鉄骨とは壁・天井の下地骨組みのことで、Lihgt Gauge Steel といい、規格化された軽量の鉄骨下地材です。現場では軽鉄下地、LGS下地と呼ばれます。なぜこの段階でお施主様と現場にてお打合せをするかと言いますと、仕上げはまだですが空間の骨格が出来ているので、部屋の広さや天井の高さなど、実際に空間のスケール感を体感して頂き仕上げの材質や色などを決定していきます。

上記は寝室の様子です。前回ブログでも書いたように、奥側の天井は梁型を隠すように、変形したLGS下地が組まれています。

こちらは間接照明を仕込むために天井を折上げ形状としています。

床の取合いです。写真を見ると板材が4層に見えます。下から遮音材+捨張り合板+床暖房用合板根太+さらに床暖房保護用の捨張り合板が張られています。この上に仕上げのフローリング材が張られます。手前のコンクリート下地部分はタイルを張る計画です。

マンションの多くは下階に振動が伝わらないように遮音材を敷きます。マンションによって管理規約で遮音等級が規定されており、こちらのマンションではフローリング部分の床材の張替についてはLL-45以上の床衝撃遮音性能を求められていました。遮音材は複合フローリングの場合はLL-40の遮音性能を確保でき、床暖房へも対応しているアトピッコハウスのわんぱく応援マットを採用しています。

設計段階でベースカラーやお好みの色合いなどは決定していますが、候補の材料全てを現場に持ち込み、再度お施主様と現地の状況に合わせて確認していきます。

これらを床・壁・天井に実際に合わせて消去法で決定していきます。

LDKからの眺め。周辺は高い建物が無く、遠景には高層ビルが見えます。コントラストがとても素晴らしい眺望です。