RIFF house/コンクリート打設-2_1階壁-2階床

本日は2回目のコンクリート打設です。1階壁と2階の床までの打設です。1階床からはじまり3Fの屋根まで合計4回コンクリートを打設します。

コンクリートの流し込みの準備完了です。コンクリートが基準値に満たしているかの受入れ検査を待っています。

各検査の状況です。今回も問題はなく基準値を満たしていましたので圧縮検査サンプルを作成し、いよいよ打設になります。

この建物の構成はスキップフロアの内部空間で、かつ所々躯体同士が切り離されています。それは内部空間に広がりを持たせるのと、できる限り光を内部空間へ導かせる為です。配筋や型枠の施工にはとても苦労させてしまいましたが、とても丁寧に施工して頂きました。

上記の写真は、2階軒天と1階の壁のスリットの様子です。頭ひとつ分のスリットによって軒天井と壁が切り離されています。スリットの高さは230mm程度でのちにガラスが入ります。壁にコンクリートを流し込む作業ですがギリギリの寸法です。ポンプでコンクリートを流し込み、振動棒(バイブレーター)を差し込み、型枠を木槌で叩きながら空隙の無いコンクリートを打設します。

奥がスリット窓の部分で、手前の職人さんの居る部分はコンクリート持ち出しのカウンター兼ベンチです。このカウンターは手前奥のダイニングまで続いており、ダイニングのベンチも兼ねております。今回の計画はできる限り造作家具を作らずに、コンクリート一体型の家具をデザインしております。構造家・設備家の自邸ということもあり、できる限り意匠的な装飾は廃し、物資本来の表情そのままを仕上としています。コストダウンには繋がりますが、コンクリート打放仕上ですのでミリ単位のシビアな施工が求められます。

外壁側からも木槌で叩きます。打設時はひたすら叩きます。

片持ち階段の打設の様子。片持ち階段も一緒に打設します。先ほどのベンチやこの片持ち階段の場合は、とにかくコンクリートの充填がしにくい部分なので入念に振動を加えながらひたすら木槌で叩きます。

階段の踏み面に穴をあけて、写真のようにコンクリートが溢れ出してきたら、 型枠の中にコンクリートが充填された合図です。

2階床の型枠の様子です。今回は2階の床まで打設します。スキップフロアの床のレベル差が複雑なのが良くわかります。ここでも床の躯体が切り離されており、のちにガラスが入ります。居室にあたる部分ですが空間を完全に仕切るのではなく、 スリットによって光を導き空間が繋がるようにデザイン・設計しています。

本日最後の2階床の打設風景。基礎の打設と同様にレベル差の違う基壇が沢山あります。通路であったり、はたまたデスクであったりと中々全貌が見えませんね。。

階段はコンクリートの片持ち階段と鉄骨階段を採用しています。上記写真は渡り廊下ですが床と床が離れていますね。渡り廊下の床仕上げは1階に光を導くために木のルーバー床になります。先行で鉄骨のささら桁をコンクリートに打ち込みます。通常は階段などの鉄骨工事はコンクリートの打設後に設置するのですが、あと施工で設置をするとコンクリートと鉄骨を接合するボルトが等間隔に表面に出てきてしまい見た目が綺麗ではありません。配筋時にあらかじめ鉄筋と鉄骨プレートを溶接しておくことによってボルトの出ない躯体と一体化した納まりになるのです。