VISTA | 模型を囲んで、仕上げとプランの確認打合せ

デザイン提案から設計が進み、今回は建築模型を制作してお施主様との打合せを行いました。平面プランと仕上げの方向性をより具体的にご確認いただきます。

パースや図面で伝えてきた空間のイメージを、今度は模型で表現して立体としてお見せします。模型を前にすると、これまでの議論が一気に「実感」へと変わる瞬間があります。

模型の写真と共に設計デザインを振り返ってみます。

リビング――落ち着いた佇まいの中心をつくる

リビングは、テレビを壁に埋め込むようにデザインし、壁面をすっきりと整えています。ソファ正面の壁はテクスチャーのある仕上げとし、間接照明と組み合わせることで柔らかく落ち着いた雰囲気を生み出す計画です。模型では壁の質感や天井の折り上げの様子も確認でき、空間のボリューム感を実感していただけました。

リビング正面を見たところです。

リビング全景・ダイニング方向を見ています。

また、リビングに敷くラグについても、候補となるものを模型上で表現し、空間全体の雰囲気に合うかどうかを比較していただきました。色や柄の違いが空間の印象をどう変えるか、模型を使うことで直感的にご確認いただけます。

ラグ A案です。

ラグ B案です。

ラグ C案です。

実際のラグサンプルもメーカーからお借りして、模型と一緒に確認していただきまして、A案のラグを採用することになりました。

こちらはA案のラグの実物サンプルです。ジャイプールラグというウールとバンブーシルクを熟練の職人が手結び織りで織り上げ、ハンドカットでパイルに凹凸をつけて仕上げた受注生産の高級ラグで、ジャイプールで制作されています。納品までに時間がかかるため、早めに決めないといけないものの一つでありました。

ダイニング・キッチン――素材感と動線を模型で確認する

ダイニングとキッチンは一体的につながりながら、それぞれの居場所としての個性を持たせています。キッチンのハイカウンタートップやダイニング収納のカウンタートップには関ヶ原石材のオリジナル・ライン Stradのブラウンファンタジーを採用する計画で、模型でもその素材感を再現しました。

素材の組み合わせイメージやダイニングテーブルとの距離感なども、模型を通じて改めて確認していただきました。

ダイニング背面には落ち着いたトーンの扉収納を配置し、空間全体の色調をまとめるアクセントとなっています。

模型での打合せと同時に、実際の仕上げ材サンプルもお手元でご覧いただきながら進めました。模型で空間のバランスを確認しながら、実物の質感や色味を手に取って確かめる——この両方が揃うことで、完成後のイメージをより精度高く共有することができます。

フローリングには、AD WORLDのBellezza「Cashmere」を使用する予定です。グレイッシュなトーンの中に木目のニュアンスが感じられる上品な仕上がりで、VISTAの空間が目指す落ち着いた雰囲気と素材感によく馴染みます。模型のフローリングもこの材をもとに表現しており、実際のサンプルと見比べながら全体のトーンをご確認いただきました。

模型をさまざまな角度からご覧いただくことで、リビングからダイニング・キッチンへと視線が抜けていく感覚や、空間全体のつながりをご確認いただくことができました。
こうした模型を囲んだ打合せを経て、仕上げ材の選定や細部の調整へと設計が進んでいきます。ひとつひとつの選択が積み重なって、暮らしの場が生まれていく——そのプロセスを大切に、完成まで丁寧に進めていきたいと思います。